平成19年2月22日
会員各位
日本病院薬剤師会
会長 伊賀 立二


「医薬品の安全使用のための業務手順書」作成マニュアル(最終案)について


平素より、当会の運営に関しご理解、ご協力をいただき感謝申し上げます。
 さて、平成19年4月より施行される改正医療法及び施行規則に関連して、医療安全関連通知が出されることとなっています。その概要は次の通りです。


医薬品の安全管理体制
 法第6条の10の規定に基づき、病院、診療所又は助産所の管理者は、新省令第11条第2項第2号の定めるところにより、医薬品の使用に際して次に掲げる体制を確保し、医薬品に関わる安全確保に努めなければならないものであること。

(1)医薬品の安全使用を確保するための責任者
 新省令第11条第2項第2号イに規定する医薬品の安全使用を確保するための業務を行う責任者(以下、「医薬品安全管理責任者」という。)を設置すること。
 医薬品安全管理責任者は、医師、歯科医師、薬剤師又は看護師(助産所の場合は助産師)、歯科衛生士のうちのいずれかの資格を有しており、医薬品に関する十分な知識を有する常勤職員であること。
 医薬品安全管理責任者は、診療所等の管理者など他の役職との兼務も可能であること。
 ただし、病院においては管理者との兼務は不可とする。

(2)医薬品の安全使用のための業務に関する手順書
 新省令第11条第第2項第2号ハに規定する医薬品の安全使用のための業務に関する手順書(以下、「医薬品の業務手順書」という。)については、医薬品の取扱いに係る業務の手順を文書化したものであること。
 病院及び患者を入院させるための施設を有する診療所における医薬品の業務手順書の作成又は変更は、安全管理委員会において協議した上で行うこと。
 医薬品の業務手順書には、医療機関の規模や特徴に応じて、次に掲げる事項を含むものであること。
  1. 医療機関で用いる医薬品の採用・購入に関する事項
  2. 医薬品の管理に関する事項(例=医薬品の保管場所、薬事法などの法令で適切な管理が求められている医薬品(麻薬・向精神薬、覚せい剤原料、毒薬・劇薬、特定生物由来製品等)の管理方法
  3. 患者に対する医薬品の投薬指示から調剤までに関する事項(例=患者情報(薬剤の服用歴、入院時に持参してきた薬剤等)の収集、処方せんの記載方法、調剤方法、処方せんや調剤薬の監査方法)
  4. 患者に対する与薬や服薬指導に関する事項
  5. 医薬品の安全使用に係る情報の取扱い(収集、提供等)に関する事項
  6. 他施設(医療機関、薬局等)との連携に関する事項

 このため各施設において、医薬品の安全使用のための業務に関する手順書を作成することとなります。
 本最終案は厚生労働科学研究「医薬品の安全管理体制の確立に関する研究」(主任研究者 北澤式文)においてまとめられた作成マニュアルですので、各施設において業務手順書を作成するときの参考としていただくためホームページに掲載いたします。
 掲載することについては、主任研究者の了解を得ておりますが、まだ案の段階であることをご承知おき下さい。なお案がとれた段階で会誌へ掲載いたします。




ダウンロードはこちらからです。(以下をクリック)

「医薬品の安全使用のための業務手順書」作成マニュアル(PDFファイル:2.4M)




Copyright © JSHP. All rights reserved.