平成23年7月8日
会員 各位
一般社団法人 日本病院薬剤師会


タルセバ錠25mg、同100mgの膵癌の効能・効果に伴う
安全対策及び適正使用にあたっての留意事項



 抗悪性腫瘍剤/上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤タルセバ錠25mg、タルセバ錠100mg(製造販売元:中外製薬株式会社)は、平成23年7月1日に「治癒切除不能な膵癌」に対する効能・効果及び用法・用量の追加に関する承認を取得しました。これに伴い、治癒切除不能な膵癌の症例に本剤を使用する場合は、本剤の適正使用、安全対策を講じた上で、全症例を対象とした特定使用成績を実施することになりました。本剤は、既に「切除不能な再発・進行性で、がん化学療法施行後に増悪した非小細胞肺癌」の効能・効果をもっていることから、中外製薬株式会社では、本剤を処方する医師に処方する際に、患者の疾患に合わせて、膵癌用と肺癌用の「治療確認シート」を患者に交付するよう依頼しております。薬剤師には、調剤する際に、間質性肺疾患を早期に発見し対処できるようにするために、本剤服用中に間質性肺疾患を疑う息切れ、呼吸困難、咳嗽,発熱等の症状が発現した時には、直ちに主治医に連絡するよう患者に指導するなど、本剤の適正使用と安全対策を徹底しております。

 また、厚生労働省は平成23年7月1日付きで医薬食品局審査管理課長から各都道府県衛生主管部(局)長宛に「治癒切除不能な膵臓癌を適応とするエルロチニブ塩酸塩製剤の使用にあたっての留意事項について」を通知し、本剤が平成23年7月1日に「治癒切除不能な膵癌」に係る効能・効果を追加する承認事項一部変更承認を行ったことに伴い、本剤が副作用に間質性肺疾患の発現率が高い傾向が認められているので、その使用にあたっての留意事項を示し、医療機関及び薬局に周知するよう指導したものです。

 会員各位は、別添1及び2の通知文書をご覧いただき医師,薬剤師等の関係者に情報提供していただくとともに周知していただき、タルセバ錠の適正使用に務めていただくようお願いします。










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