日本病院薬剤師会は、平成21年度にインタビューフォーム検討会を設置して、新薬の発売に合わせてインタビューフォームの記載内容の確認を行い、適正使用の観点から改善の要・不要を検討し、必要に応じて指摘を行ってきました。
2013年7月12日に開催されたインタビューフォーム検討会において、2013年5月24日に薬価収載された19品目を対象として評価したところ、適正使用の観点から「不適切」と判定された医薬品が2品目ありました。同検討会から取り急ぎ、該当企業に下記のとおりの指摘を行ったところ、記載内容の改善を行い、当該製品のインタビューフォームが改訂されましたので、ご連絡いたします。
会員におかれましては、下記の医薬品の旧IFが既に配布されている医療機関もあるかと思われますが、該当企業ではMRが改訂版IFと差し替えを行っている状況と聞いておりますが、改訂したIF(別添)をご覧戴き、適正使用上の特性等を把握して戴きますようご連絡申し上げます。
記
- プラリア皮下注60mgシリンジ(第一三共株式会社)
【指摘箇所】
概要に関する項目の製品の治療学的・製剤学的特性、安全性(使用上の注意等)に関する項目のその他の項、備考のその他の関連事項等
【指摘内容】
概要に関する項目に、本剤の投与により、重篤な副作用である低カルシウム血症が報告されていること、同一成分を含有する薬剤ではブルーレターが発行されていることが明記されていない、本剤の安全な使用に必須となる特長が記載されていない等
本剤は、市販直後調査が義務付けられている医薬品です。
- ゼルヤンツ錠5mg(ファイザー株式会社)
【指摘箇所】
概要に関する項目の製品の治療学的・製剤学的特性、管理的事項に関する項目の薬剤取扱い上の注意点、承認条件等、備考のその他の関連事項等
【指摘内容】
本剤に特徴的な適正使用に必要な注意喚起が製品の治療学的・製剤学的特性に記載されていない。有効性と安全性の記載は、十分に安全性が確認されているような誤認を与えるような内容になっている、本剤は流通管理体制及び適正使用推進のための具体的な管理体制が設けられる予定であるが、具体的な記載が無い等
(インタビューフォームの改訂版)