平成28年4月7日
日本病院薬剤師会 会員各位
一般社団法人 日本病院薬剤師会
医薬情報委員会 委員長 林 昌洋
プレアボイド報告評価小委員会 委員長 笠原 英城



プレアボイド報告への新様式、「薬物治療効果の向上」(様式3)について


 プレアボイド報告は平成11年にスタートし、平成26年度末で約22万件の報告が集積されています。病院・診療所に勤務する薬剤師が、臨床において薬学的患者ケアを実践したことにより得られた成果を報告する制度として定着し、今なお報告数は増加しています。
 プレアボイドの報告様式は、副作用の重篤化回避(様式1)と、副作用未然回避(様式2)に大別してきましたが、昨今報告の中に処方設計支援や、用量最適化による治療効果増大、治療継続性向上などの成果報告が見られるようになっています。これは薬剤師の病棟常駐あるいは薬剤師外来の開設などの成果がプレアボイド報告として集まりつつあるものと受け止めています。現状の報告様式ではこの新たな事例を効率よく報告していただく事も解析する事もできず、新たな様式を模索しておりました。
 プレアボイド報告評価小委員会で検討した結果、会員へ優良事例をフィードバックする観点でも、職能団体として職能成果資料を集約する意味でも、治療効果増大に寄与した処方設計事例を報告するための新様式(様式3)を新設して報告・評価・解析・集計すべきと考えるに至りました。
 副作用は生じていない、患者背景を把握したうえでの未然回避もない、しかし、患者さんが本来受けることができる最適な薬物治療の成果を受けられないのは「患者不利益」の一部としてとらえ、プレアボイドの概念に包括しても良いと考えています。
 以上のことから下記のとおり様式3を新たに設置し、プレアボイドの新たなステージを構築したいと思います。なお、詳細は日病薬HP→会員のページ→プレアボイド→プレアボイドQAをご覧ください。


名  称:薬物治療効果の向上(様式3)
開始時期:平成28年4月1日
報告様式:日病薬ホームページより







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